料理長(シェフ)の採用に迷ったら

行列のできる飲食店経営者になりたかった。自分が考えたメニューなら絶対に売れると思った。いつも笑顔が溢れるお店になるはずだった。でもお客さんが来ない。売上が上がらない。クレーム対応に疲れてしまった。そんなあなたに寄り添うサイトです。

飲食店の立地で考えるべきこと

店前通行量を気にしすぎない

飲食店を出店するに際して立地はかなりきになるところだと思います。下記のチャートは「お気に入りのお店を探し出した方法」について調査した結果です。紹介、口コミも多いですが、飛び込みが40%以上を占めています。つまり、店の前を通ってもらわないと集客できないということとも読み取れます。

お気に入りのお店を探し出した方法

出典:30メートル集客ホームページ

確かに飲食店は物理的に存在していますので、お店の前を通ってもらえないといけないというのは一理あります。しかし本当にそれだけを重視してしまってもいいのでしょうか。もしお店の前を通ってもらうことが大事であれば、駅の改札を出たすぐのところでもいいのでしょうか。多くの人が利用する駅の改札ですからかなりの通行量になります。立地としては最高な場所になるでしょうか。

また、たとえ店前通行量が多いところにお店を出せたとしても、リピーターになってもらえるでしょうか。お店の前を通ってもらえればおいしくなくてもまた来てくれるでしょうか。こういったことを考えると店前通行量というのが条件の一つでしかないというのがよくわかってきますね。

お店の前を通る人の心理状態を考える

駅の改札を出たすぐのところ、というのは極端だったかもしれません。でも実際にそこに出店しているお店もありますよね。それはどういったお店でしょうか。そうです。キオスクのようなお店ですね。改札に入る前だったり、改札から出てきた直後にふとしたものを買う場所、それが駅の売店です。決してそこで提供されるのは高級フレンチのコースや神戸牛を食べさせてくれる鉄板焼きレストランではありません。100円前後で持ち帰るのにも不自由しないくらいのサイズのものばかりです。

これはエキナカの店舗を見てもいいかもしれません。駅というのは人が集まる場所ではありますが、人が行き交う場所でもあります。基本的に駅にいる人達はあまり落ち着かないのです。これから出かける人、家に帰る人、共に長居をするつもりがない、これが駅にいる人達の心理状況でしょう(これが空港なんかだとちょっとちがってくるかもしれませんね)。

ご自分が提供するお料理はどのような心理状態の人達に食べて欲しいのでしょうか。仕事が終わって家に帰る前にちょっとだけ小腹を満たしたい人達でしょうか。家族がそろって食事をするためにゆっくりと時間をすごしたい人達でしょうか。駅から離れていてもグルメな人にとっては非常に気になるような食材を使っていたりしますでしょうか。どんな心理状態のお客様に食べて欲しいお料理を提供しているのか、ということを考えてみると立地についての候補、可能性が明確になり、単純に駅から徒歩5分以内といったことだけではない考え方ができるようになるかもしれません。

立地はあくまで一条件

立地が良かったから儲かった。そういった話を聞くことがあるかもしれません。大学の近くだったから学生がたくさん来てくれた、たまたま近くに大企業のビルが建設されて、社員さんがたくさん来てくれるようになった。そういった類の話です。しかし、本当にそれだけが儲かった理由になるでしょうか。

おそらく普段は気がつかないかもしれませんが、廃業率の高いのが飲食店業界です。儲かっているお店の横でつぶれていくお店もあります。お店があることにはおそらく気づいてもらえているのでしょう。しかし儲かるお店と儲からないお店があるのです。そこにある違いは何でしょうか。これを考えていかないと立地が良ければ・・・という幻想に振り回されてしまうのです。